今回はKSRです
ベースは2サイクルのKSR
エンジンはKDX200SRです
これね ちっこいくせに 過去最高に長いカスタムでした
作り直しのオンパレードで、これを機にお客さんからのフルカスタム依頼は受けなくなりました
何年か前まではね 「インターネットでフルカスタム」
ってなシステムで お客さんとメールでやりとりしながらフルカスタムを仕上げるってな事をしててね
東京や 仙台 九州や広島 何故か大阪以外の遠方からとってもご依頼が多くてね
若かったってのもあって、複数台 同時作業ってな多忙な日を過ごしてたんですが
40代に入り 疲れちゃいました
っちゅーのも、実際に依頼者さんに合わずに そのこだわりポイントをメールの文面で知る
ってのがね なんとも難しく
僕がドヤ!ってな作業をしても「そんなんちゃう」
って事もありますし、逆に 「こんなブサイクなもん作るの?」
ってな依頼もありました
モチお客さんのイメージが一番優先されるんですがね、
その中でも強度や 耐久性など 譲れない箇所は必ずあるわけなんですよ
そこの折り合い なかなかね〜
写真と文章だけでは伝える文才を持っておりませんでした
とかゆーてんと、作業はちょっとずつ進めてね 同時作業とは言え 何ヶ月もかけて作って
完成した時
「ノーうう 時間のわりに 頂くマニー 合わんぜい!」
商売の基本がね わやくちゃになってるわけです
ってなわけで、お客さんのイメージするかっちょえーもんは 部分ごとに都度 言われるままに作っていくよ
でもね いっぺんにガラッとやっちゃうフルカスタム
これはもう 残り短い整備士人生の中で 自分の作りたいもんしか作らん!
そう決めたんですよね
で、このバイクのお話
僕ね 2サイクル時代のKSRがとっても好きなんですよ
KSも好きです
ちっこい車体でおりゃりゃーとね大型バイクをぶっちぎる ってのがなんとも快感で
しかし、やっぱり80ccではそれも限界があってね
混んでりゃ良いですが ちょっとすいてくるとパワーでちぎり返されるんですよ
こんなイライラを 「よっしゃ エンジン載せ換えじゃい!」と過去に自分用に作ったものを見て
ご依頼頂き作ったもので、これが3作目になりますが 三つも作るとその完成度はいやでも上がってね
初代はなんか パワーはあるけど ぶん回されへんやん?
から 3作目のこれは 「おーう 気持ちいいぜー!」
ってなもんになったとね 自分では思うんですよ
よく言う トータルバランス ってやつですよね
ドヤ感だけのバランス無視!なバイクも世に多いですが
やっぱりね バイクって乗ってなんぼ と僕は思うので、どんなにカッコ良くても どんなにパワーがあっても 乗ってて面白くない
これは好きくないです
ただ、乗ってて面白いかどうか
それってライダーによって様々なのでね
あんまり僕の物差しに当てはめたバランスに意固地になるのもね〜とも思いますよね
ってな意味では バランスの1番の師匠は「ノーマル車!」
になるわけですよ
80年以前の国産バイクは 何かが飛び出し過ぎて、何かが物足りない
ってなバイク 多かったですよ
かっ飛ぶくせに ブレーキヨワヨワ とかね
それはそれで好きだったりもするんですがね
90年以降のバイクなんざ、何にも飛び出さない 全てがしっくり収まってるやん
ってなバイクが多いです
これはこれで物足りなさを感じちゃう事もあるんですがね
ってなね バランスが大事なんじゃい!
と偉そうに垂れる僕でも バランスの取れてないバイクの方がおもろいやん
ってな矛盾を抱えているわけですから、そりゃライダー全ての好みなんざわっかりーませーん
そんな意味でもこのバイクは ちっこいくせにめっちゃ速いやん!
ってなバランス無視!
の中にも ブレーキはしっかりしてるやん
ポジションはなんかその気にさせよるやん
そんな奇妙なバランスを持った良いバイクだったなと思うわけですよ
当時のカスタム日記は